2026/6/21 ラグビー部【 関東大学春季交流大会Bリーグ】vs慶応義塾大学 マッチレポート
第15回関東大学春季交流大会B 対慶應義塾大学戦
6月21日(日)・慶應義塾大学 日吉グラウンド(神奈川県横浜市)
○帝京大学56-0慶應義塾大学●
《BRIEF REVIEW》
春季交流大会最終戦は慶應義塾大学との一戦。春時点での現在地を知ること以上に、同じ対抗戦勢として、そしてBグループ全勝どうしの戦いでBグループ1位を懸けての戦いとして、お互いに負けられない一戦となった。開始直後は帝京が攻め込む展開。相手ゴール前でのラインアウトからモールを押し込む展開が何度も繰り返されるが、ミスや相手の堅いディフェンスに阻まれ、得点できない。
試合が動いたのは7分。ラインアウトから連続攻撃。ラックから、SH西村-FB本橋-WTB青栁と渡り、青栁が抜け出して先制トライを奪う(7-0)。勢いに乗るかと思われた帝京だが、ここから一進一退の展開が続くことになる。帝京が攻め込むシーンも多くなるが、相手のディフェンスも厳しく、帝京のミスが多発する。特にパスミスやノックフォワードで、チャンスが一転して相手ボールになる局面が増える。
相手の攻撃機会も増え、守る時間帯が長くなるが、帝京は集中力を切らさず、粘り強いディフェンスで失点を防ぐ。相手に抜け出されそうな場面もあるが、全員がハードワークして防ぐ。完全に抜け出されるシーンもあるが、WTB青栁、SO上田(倭楓)らの必死の戻りで防ぐ。試合が動いたのは、38分。FB本橋の突破でチャンスを作る。一度は戻されるも、再度、ラインアウトから連続攻撃。WTB石原がラックからすばやく持ち出し、前進。二人にタックルされながら、うまくWTB青栁へとパスをつなぎ、青栁が前進。ゴール直前でつかまるも、SH西村につなぎ、西村がトライ(14-0)。
さらに前半終了間際の43分、ハーフウェイ付近のラインアウトから連続攻撃。ラックから、SH西村-FB本橋-WTB青栁とつなぎ、青栁が前方へキック。これを自ら拾って、そのままトライ。21-0で前半を折り返した。後半開始直前から陽射しが戻り、グラウンド上は蒸し暑さが増していく。そんな中、帝京は前半同様に攻めながらのミスが出る。そこから攻め込まれるシーンもあるが、こちらも前半同様、全員がハードワークして守る。
一進一退の攻防が続くが、21分にようやく得点が動く。FB本橋のロングキックでチャンスを作る。ラインアウトは乱れるも、FL呉山がうまくキャッチし、前進。ラックから、SH西村-PR遠藤と渡り、遠藤がタックルを受けながら前進し、そのままトライ(28-0)。ここからは帝京の時間帯。25分、スクラムでペナルティを得てチャンスを作り、ラインアウトからモールを押し込んでHO高がトライ(35-0)。さらにピンチを凌いだあとの33分、ラインアウトからモールを押し込む。わずかに届かないが、ラックからWTB吉田(琉)が持ち出してトライ(42-0)。
帝京の攻撃は緩まない。42分、ラインアウトからモールを作り、No.8金森が持ち出して前進。ゴール直前でつかまるも、ラックからSH荒木が持ち出し、そのままトライ(49-0)。さらに44分、こぼれ球をFL甲斐(敬)が拾って前進。連続攻撃でのラックから、SH荒木-WTB吉田(琉)と渡り、吉田がトライ。
相手の最後の攻撃も防ぎ切り、ノーサイド。帝京が56-0で勝利し、春季交流大会をBグループ1位で終えた。
《COLUMN》
―― 56-0というスコア ――
春季交流大会Bグループ最終戦は、帝京が慶應義塾大学を56-0で下し、全勝対決を制してグループ1位となりました。
56-0という数字だけを見ると、この試合、帝京が圧勝したかのように見えるかもしれません。しかし、前半38分まで7-0のまま進み、後半も21分までは得点が入らない時間帯が続きました。
前半7-0は試合の流れがどちらに転ぶか、まったくわからないまま時間が進んでいきました。もし先に相手に得点され、7-7と追いつかれていたら、相手は勢いづき、試合全体の流れも相手に傾いていたかもしれません。
実際のゲーム内容としてはけっして帝京の圧勝というものではなく、帝京の攻めが相手の堅い守りに跳ね返され、帝京にミスが重なり、逆襲をされるという流れが繰り返されました。
ですが帝京は、そんな苦しい流れ中、集中力を切らすことなく全員がハードワークを続け、相手の攻撃を止め続けた結果、最後は数字の上では差をつけての勝利をつかんだのでした。
「ラグビーは80分間のゲームなのだから、80分での結果がすべてだ」という考え方もよくわかります。しかし、結果の数字だけを見て、「帝京の圧勝」のように捉えてディテールを捨象してしまうのは我々観戦者としてはもったいない見方だと思います。
この試合の価値はやはり、相手の厳しい守りに対してもしっかりと体を当て続けたことと、相手の逆襲に対して全員が全力で戻るなど、ハードワークを怠らなかったことにあったと思います。
チームとしても、改善すべき点がたくさん見つかった、収穫の多い試合だったと思います。
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)









