トプコン社との共同研究成果が BMC Ophthalmology に掲載されました

株式会社トプコンとの共同研究成果が,BMC Ophthalmology に掲載されました.

本研究では,トプコン社から新たに発売したレフラクションシステム Chronos の性能評価を行いました.
Chronos は,
1.オートレフケラトメータによる他覚的屈折検査
2.フォロプタによる自覚的屈折検査
この二つの検査を 1 台で実施可能な省スペースの検査機器です.

一方で,検査において筒をのぞき込むと眼の度数が近視よりになることが以前より報告されていました.
本研究では,Chronos の検査結果と従来の眼科外来で実施されている屈折検査の結果を比較して,
1.他覚的屈折検査の値は Chronos のほうが従来の検査よりも近視よりにでる.
2.自覚的屈折検査の値は両眼を開けているのであれば Chronos のほうが従来の検査よりも近視よりにでる.
3.一方で,従来の検査と同じように,一眼を閉じている状態であれば,Chronos は従来の検査と同程度の結果になる.
以上の結果を得ました.

本結果は,今後,Chronos で測定する際,両眼を開けているのか,一眼を閉じているのかにより検査の精度が変化するため,検査結果を考察する上で非常に重要な要素となります.
また,Chronos で両眼を開けて検査を受けたとしても,レンズ度数 1 段階以内の差であったことから,省スペースで二つの検査が実施できる Chronos は眼科検診などのスクリーニングに適した検査機器であると言えます.

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